お体がご不自由でずっとお一人で住まわれていました。

最近になって手足が動きにくくなる時間帯があり、その症状が出ることが多くなってきて手すりもない、

段差も多い、お住まいのマンションで今後も暮らすのは無理だと判断し、

息子様のマンションを改装し住む決断をされました。

症状が今以上に悪くなるのが心配です。

進行を予測して少しでも長くお一人で、暮らせる対応のできるお部屋に考えてほしいとのご要望でした。

車椅子に備える計画もご希望でした。

手すりなどが無く、段差も各所にあり、手足のご不自由なお年寄りには大変動き辛い状況でした。

介護保険の住宅改修とエコポイントのご利用をご説明し、予算のご提案もしっかりご説明いたしました。

寝室とトイレは一体感を持たせる事をご提案しました。

この導線のお部屋、お年寄りに優しい機能。 明るく楽しい感覚のデザイン。

一緒に楽しく決めましょうと進めてきました。

手すりだらけで病院にいるようにならないか心配ですと言われたので内装と手すり設置を合わせた

機能美に注意して計画しました。

現状のお体の具合から杖を付かずに安全に過ごせる手すりの設置と導線の確保と段差の解消を行うと 同時に将来に車椅子の使用が可能な床材、引き戸、などの仕様を検討しました。

車椅子の利用になった場合に寝室で過ごす事を前提にトイレ、洗面は段差なく寝室から アクセスできるような導

線にしました。

現状は手すりの利用でトイレに行く事ができるように動作確認と設置高さの確認をしっかり行い検討しました。

またトイレでの動作を楽にできるようにオート機能の充実した機種を採用しました。

床材の選定は車椅子利用があるので通常のマンションの防音認定商品は使いませんでした。

段差の解消の為に寝室の床はトイレの床レベルまで上げました。床組を行い、仕上げフローリングを 貼りました。

このフローリング材はその他にワックスかけがいらない、メンテナンスや通常のお掃除が 楽な機能を持った商品でお年寄りに大変な日常の生活配慮もしっかりと検討して設計しました。

また内装のデザインもこだわりを持って、ご自分の好みのデザインをしっかりと相談して決め、

クロスや扉のデザイン選定は楽しんで参加していただきました。

介護リモデルだからこそ、落ち着いて楽しく過ごせる空間提案を心がけました。

トイレ、洗面の利用が大変で不安でした。

手すり利用で一人で行く事ができ、オート機能の開閉や洗浄で使い勝手も大変楽になりました。

トイレに入り口が二つある違和感は、付けてみれば便利なだけで、まったく問題ありませんでした。

今のところは家じゅうを動き回れるようになり、以前の住まいとは激変の快適感を手に入れることが できました。

一緒に伺った女性スタッフと楽しそうにおしゃべりする姿を見て快適で楽しい住まいになった喜びが 伝わってきました。女性スタッフが今回のリモデルはどこが一番良かったですか？とご質問したところ

と明るい笑顔でおっしゃってくれました。そしてこんな事も。

「こんなふうにマンションでリモデルできるとは思いもしませんでした。

一人でも多くのお年寄りに こん暮らし方ができる事を伝えてあげてください」と。

最後に「まだまだ、一人で暮らせます」と最高の素敵な笑顔で言ってくださいました。